フリーのASIO Driverです。何かと使えると思います。
この種の汎用ドライバーは各種あり、最も安定動作報告が多いのがASIO4ALL、
その他ASIO2KS/AxASIO/ASIOx/PolacASIO等は最近あまり報告を見ません。
また、もしオーディオIFがUSBならOEM実績のある「USB ASIO」を試すと良いでしょう。
ただしこの種の汎用ASIOドライバーはあくまで「擬似ドライバー」です。
お手持ちのハードやDAWに「専用ASIOドライバー」が付いていれば、
それを使うに越した事はありません。
もしASIOドライバーが付いていなかったり、あっても支障がある場合にのみ、
この手のドライバーを自身の責任で試し「使えたらラッキー」というお話です。
【補足】 たとえ名の通った代理店が販売する高価なオーディオIF(10万円クラス)でも
ハードやドライバに欠陥があり、標準的PCで安定動作しない物があります。
汎用ドライバーの場合は不特定多数のハードを対象にしているのですから、
安定動作報告のないハード/ソフトの組合せで不具合が生じても
それが当たり前だと考えておくのが適切でしょう。
【設定情報ページ】
http://ta2020.huuryuu.com/asio4all.html___________________________________
【詳細解説】 (2002頃から試行、2006/07/19最終版)
1. 設定項目
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[DMA mode]
これは、古いオーディオI/F (ISAカード、PCMCIAカード)のための最終手段なので、
他の方法で接続されている場合(USB、FW、...)、無関係のようです。
[ASIO Buffer Size]
これは、ASIOドライバのレイテンシーを決める重要なパラメータです。
このパラメータは、PCの性能や処理の負荷によって変更する必要があり、
パラメータが大き過ぎると、音が遅れてしまって、演奏録音がやりにくくなります。
パラメータが小さ過ぎると、音が途切れたり、再生が不安定になります。
【参考】ウチの大昔のONKYO USBオーディオIF (国内初物)の場合、だいたい
Cubaseで 256 [samples] (=5.8ms)、 Latency=11ms
VSTHostで 96 [samples]
くらいまで設定を追い込んでいます。
[Buffers]
ASIO4ALLがKernelStreamingにデータを受け渡す時に使う
ASIO Bufferの数(入力または出力の1chあたり) を指定します。
通常 2つで充分との事です。 (たぶん読み出し/書き込み用ダブルバッファ)
[Input Delay、 Output Delay]
これも、ASIOのレイテンシーに影響を与える重要なパラメータらしいのですが、
使いこなし方がよく判っていません・・・
(たぶん、DAW側レイテンシーに起因する録音/再生のズレの補正?)
トータルのレイテンシー =
ASIO レイテンシー + DAW側処理遅れ + InputまたはOutput Delay
となるようですので、とりあえず他に支障がないようであれば、
小さめの値(0、 16、 32あたり)を適当に指定すれば充分かと。
2.トラブルシューティング
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現象1: ASIO4ALLのデバイス一覧に"Beyond Logic" 表示が出て使えない
【原因】DAW用オーディオI/Fに、Windowsの標準オーディオ出力を割り当てて
いる場合に、このエラーが発生し易いようです。(ハード/ドライバ依存)
【対策1】DAW用オーディオI/Fを、Windows標準オーディオ出力に割り当てない
ようにする方法。 具体的には、
・コントロールパネル→サウンドとオーディオデバイス→オーディオ を選択し、
「既定のデバイス」に、DAW用オーディオI/F 以外 のもの(オンボード等)
を指定する.
【対策2】Windowsの標準オーディオを丸ごと無効にしてしまう方法(※要注意)
具体的には、
・スタートメニュー→ファイル名を指定して実行 で
net stop "Windows Audio"
を実行すると無効になる。
・スタートメニュー→ファイル名を指定して実行 で
net start "Windows Audio"
を実行すると通常の状態に戻る。
※要注意: DAW側オーディオIFが一時的不調に陥る事があります。
3. その他 ASIO4ALLを快適に使うノウハウ
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ASIO4ALL、いつでもどこでもタダで使えてとっても便利なんだけど、実は
なんちゃってASIOデバイス
です。(ここで「なんちゃって」とは「通常のドライバのようにハードを直接制御せず、
Windows標準ドライバのKernel Streaming Interfaceを
下請けに使っているユーザプロセス・デバイス」という意味です)
この「なんちゃって」には、大きな弱点があります。それは
(1)動作が重い事
(2)バックグラウンド・サービスや常駐プログラムの負荷が高まると、
すぐに音が途切れる事
(3)レイテンシーを下げにくい事
です。
この弱点を克服するには、次のような対策が必要でした、ウチの場合。
【対策】
1. 不必要なサービスやプログラムは、片っ端から停止しておく
他の仕事で使うような常駐プログラムやサービス類はもちろんのこと、
ウィルス検出ソフト、インデックスサービス、Windows Audio、
時々動作が重くなる某Webブラウザ(どれも糞重い時がある…)、
その他、時々妙な振る舞いをする.NET/Java系プログラム等、
ぜーんぶASIO4ALLの敵なんで、Stopしています。
【補足】DPCレイテンシー・チェッカ 参照
2. DAWのプロセス基本優先度を、高?リアルタイム に設定 (※要注意)
ASIO4ALLの音途切れをなくし、レイテンシーを下げるには、
ASIO4ALLのスレッド優先度を上げる必要があります。
しかしASIO4ALLは、DAWのプロセスの一部として動作しているため、
ASIO4ALLのスレッド優先度を変更できない事もあります。
(DAWの設定ダイアログである程度は変更できる事が多いですが)
そこで私は「どうも音途切れが多いな」と感じたら、即!
タスクマネージャでDAWの優先度を 高?リアルタイム へと変更しています。
※ ただし!この方法は要注意です。OS関連プロセスが不安定になって、
Windowsのログアウト/停止が失敗する事があります
(いくら待っても終わらない、等。原因はデバイス周りの停止失敗等)
以上、ご参考になればよろしいのですが